螺旋コイルは 蛮死K の攻撃をひらりひらりと交わしながら、全善玉を集中させて戦っていた。
コイルは考えもなしに力を暴走させてしまう。
しかもその強大な力がゆえに天界でも手を余らせていた。
自分は何故生まれてきたのだろう。
自分には何故両親がいないのだろう
手を余らせる力をコントロールできないのは教えてくれる両親がいないからだ
それとも物心つく前に力を暴走させて親を殺してしまったのではないか・・・
幼いころのコイルはいつもそう思いながら天玉界の善輝星(プロバイオスター)天玉界にだけある星を眺めながら瞳を歪ませた。
そんな幼子の前に天玉界の王ガラクが現れた。
ガラクは地玉界の悪鬼と恐れられていたが千年前の天玉界と悪玉界での天地大戦で天玉界はその力を閉ざそうとしていた中、この悪鬼によって見事再建したそうだ。
そんな話をガラク本人が教えてくれる。
王である神が自分の事を恥じることなく元々他世界の悪鬼だという事実を良くもまぁ話せるもんだと驚いた。
しかしこのじいちゃんがいなかったら天玉界も無く、ボキもこの世に生まれていなかったし、こんなに寂しい思いもしなかったんじゃないかと逆恨みしたこともあった。
じいちゃんは神殿に僕を招き入れて暮らさせた。
僕は困らせてやろうと力を暴走させ物を壊したりもした。
その度にじいちゃんは目を輝かせて「うむ。素晴らしい・・・見つけるのが遅かったら大変じゃったわい」と言った。
僕がどんな飛んでもない力の暴走を見せてもすぐにじいちゃんがいとも簡単に抑え込んできた。
しかし怒られることはない。
ただ一度怒られたのはこの身が焦げ付きそうなほど力を解放したときだ。
その時ばかりは怒られた。
●ガラク
私も所詮力を与えられた身分。
お前のように自ら力を作り出せることのできる真の善玉人を助けることができないんじゃ。
私もいつか滅び溶けるかもしれない。
その時はお前達だけが頼りなのじゃ・・・
もしボキに両親がいたらこんなことを言ってもらえたかな?
コイルは暴走する力を完全制御するためにじいちゃんの思いに応えようと思うようになった。
血のにじむような修行をした。
一緒に修行を手伝ってくれた3人平静ニック、透トリ〼、二重十七には感謝しかない。
強大なコイルの善玉力をうまくコントロールし今、目の前の悪玉鬼のリーダーを翻弄させている。
さぁ準備は整った
悪玉の餓鬼よ消滅しろ!!!
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