さてさて、どう鍛えるかなぁ～
どう鍛えようか。
・・・・
天玉界のとある草原に場所を移した金剛太夫とコイルは、コイルの修行について考えていた。
とりあえず全力で善玉力を解放してもらおか
全解放したら死んでしまうよ！
なんやと！どう言うこっちゃ？
一定以上のパワーを高めると何故か力を安定させることができなくてそのまま死んでしまうってじいちゃんが・・・何度かやらかして、そのたびに収めてもらってたんだ。
穴あきか・・・・
残念だ。
穴あき？？なんだよそれ！人をゴミみたいに！
たまにそういうのが産まれてくるんや。
なぜそういう事が起きるのかはわからん。
ただある程度原因はわかっててやな善玉力を安定させる力の流れに、何故か力の善圧が上がると穴が開いたみたいに抜けてしまい、そのまま死んでしまうんや。
全て漏れ出る前に同じ圧力以上の力で止めれば死なせずに済むが、完治や治療の方法すら未だ解明されていない。
よって古来より天玉界では全力を出す場合は一度穴あきかを見るために自分以上の力を持った大人と検査をすることが義務付けられておる、、、
つまり穴あきは穴が開くというか漏れ出る善圧に個人差があり、通常3〜５割くらいの善玉力を超えると穴が開くとされてるんや。
しかしお前は、あれだけの力を持っていて穴が開かんかったってことは・・・・
その歳で相当の力の持ち主ってことになるな。
なるほど、穴あきと知ってガラクが何故この少年を見限らずここまで固執するのかがわかった気がする。
そ・・・そうだったんだ・・・あ！でも阿暁様の体の中で全力解放したのに収まったというか力を留められたんだ！！あんな感覚初めてだったよ！
嘘つくな！解放して生き残った者はいまだかつておらんのや。
あの※穴あきロウザンでさえ最期は止める事が出来ず流れ出て死んでしもたんや。
お前に停められるわけがないやろがい！ハルイロにでも止めてもらっただけやろがい！
※穴あきロウザン天玉界のうん万年の人物で記録もわずかな書物でしか残っていない、もし穴あきでなければ天玉界誕生から見ても天下無敵だったといわれる人物。
穴あきで５割の力をしか出せなかったがそれでも誰よりも強かったとある。 残念ながら最後は穴あきが原因で命を落とす。
コイルは全力で首を振った。
阿暁
じゃ今ここで全力解放してみんかい！
どこまで伸びるか計算してやるべきだ。
舐めるなよわれ！・・・わいが受け止めきれんとでもおもてんのか！
・・・・
とは言え一回調べよか。
やっぱり不安になったんだな。
ミスって9000年眠りについたこともあるしな
コイルちょっとづつ全力解放してみてくれ。
はい！！
コイルは少しづつ力を解放していった。
んー綺麗な善玉やなぁこんな純度の高いやつが1万年後もお目にかかれるとはなぁ。
だな
私の動力がコイルならもっといい動きができるかもしれない。
やかましわ！コイルがお前動かしたら小指動かすのが精いっぱいやで。
よっしゃコイルわかった！全力解放してみんかい！！！
はい！！
コイルは肌が青く輝き光を大きく放ち始めた。
そして爆発するような衝撃がコイルを包んだ。
コイルを取り巻く善流がとんでもなく激しく太く立ち上っていた。
・・・・なんちゅう力や・・・・
見惚れてる場合ではない
早く止めなければ死んでしまうぞ
ボキ・・・は一体・・・
吽暁・・・みてみい全然穴が開いてないんやけど。
どういうことだコイル それでもまだ全力ではないと・・・だとしたら私達より強いかもしれない・・・
いや・・・全力だよ・・・でも力が抜けて行かないんだ。
ずっと体の中にとどまってくれている・・・
ボキこんな最高の力をとどめたこと・・・初めてだ・・・
穴・・・どこも開いてないな。
なんかあったらすぐ押さえ込もうとしっかりみてるんやけどな。
穴あきがふさがったの歴史上初だ・・・・
コイルちょっと全力で動いてみろ。
コイルは言われるがまま全力で動いてみた。
暴走しない自分の力が理想の速さ・力・感覚で動かせている。
回りの鳥も魚も蟲も止まって見える。
全力で空に飛びあがってみた。
気持ちが良すぎる
心に吽暁が直接語りかけてきた。
（かかってこい。）
コイルは方向を180度変え、地上の吽暁へ一直線へ攻撃を仕掛けた。
吽暁は表情を変えることなく片手のみでコイルの相手をした。
謎や。確かにここまでの力をこのチビ助が留める事はありえない。
恐らく大きな善玉力を産まれ持って備えており善圧が異常だったうえに穴を自ら開けてしまった。
産まれ持って穴あきやったわけではないのかもしれんな。
でも何故急にふさがったんや。
阿暁！！見つけた！ここだ。
そういうと吽暁がもう片方の手でコイルの右肩らへんをちょんちょん指さした。
ななななななんであそこだけ力の色が見えるんや！！！透明な肉なんか！
コイルやめい！！！
はい！
阿暁は大慌てでコイルの右肩らへんを調べた。
なんでここだけ肉の色が違うんや
そんでこの弾力・・・飛んでもない弾力やで。
そう言って阿暁は尻尾を持ち上げ鋭角に尖らせた。
そしてコイルの変色した肉の部分めがけて激しく攻撃した。
えぇぇぇぇぇぇぇ！！！！！
バッチーーーーーーーーーーン！！！！！
大きな音を音をたてたが全くの無傷である。
い痛・・・たくない！
・・・・この弾力と耐久性
まるであいつやな・・・しかも新しい
なぜ・・・
なんであいつが・・・コイルお前アニサキスとどういう関係なんや。
アニサキス？？あの昔話の豪鬼アニサキスの事？？
そうや！
知らないよ！！！書物でしか見たことないしあったこともない！
お前アニサキスの子供なんか？それとも生れ変りか
ガラクもなんちゅうやつを見つけ育ててきたんや。
わしに少年を殺させるために寄越したってことか。
あいつ自分の手は穢したくないって意味やったんか
え・・・ボキ殺さるの？？？えええ！！！！
阿暁！冷静になれ！アニサキスもしくは生まれ変わりだとしてもなんでその部分だけなんだ
全部そうでなくては辻褄があわないだろ。
それもそうか・・・！なんで急に漏れ出た穴がふさがり、その部分がアニサキスの細胞になってるんや。
コイル全力解放しても死ななくなったのは、いつ頃からなんや？
知らないよ！阿暁様の体の中で初めてそのこと知ったんだから！！！
・・・そのなんやわいの腹の中で善玉の開放中から今の留まる感覚はあったんか？
いや最初はもう留めきれない感覚で、数分は全力で動けるけど、あとは完全に放出して死ぬって自信はあったんだけど、何故か急に1度力が一瞬吸われたように失った後に、急に力が抜けなくなって助かった気がする。最初は善圧のあげ方を間違えて失敗して助かったのかと思ったんだけど・・・
あかん・・・・完全にやってもうたな。
完全にやってしまったな。
コイル、お前の穴をふさいだのはアニサキスや
えええええ！！！！！
何かの間違いじゃ！
ない！完全にない。わいもおまえと同じ躰になってんねん。間違うわけがない
しかもわいの場合は全部や。
ええええええ！！！！
あいつは1万年前俺の体の中で死んだ。・・・と思っていた。
俺自身も完全に仕留めたと思ったし、それを犠牲に9000年も眠りにつく羽目になったんやからな。
しかし俺たちが生きていたようにあいつもワイの中で何故か生きていた。
そしてどういうわけかお前の力を吸収して、どういうわけかお前の穴道まで塞いでくれたわけや。
まさか穴あきの治療法がアニサキス自身の細胞やったとはな・・・
毒と薬は紙一重とはよくいうたもんやで。
ロウザンが生きていた神話の時代にアニサキスのような奴がおったら・・・
こんな世の中にはなってなかったかもなー
何故アニサキスは穴道を埋めてくれたんだ。
わからんが・・・おそらく自分で吸収してた力を受け止めきれなくなり、力を塞ぐために思わずやったんやろうな。
コイルお前にとっては最高の日でもあり
人類にとっては最悪の日になった。
ということはどういうこっちゃ最高の日って事でええのか？
結局コイルにとっても最悪な日だ
アニサキスは力を得て復活したのだから
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